バイオエタノール

新たな原料をつくるのではなく、現在ゴミとして捨てられている物や、必要のない物をエネルギーに変える技術です。

そもそもバイオエタノールとは

エタノールと言ってすぐにイメージとして沸いてくるのは、一般家庭や飲食店・病院などに設置されている消毒用スプレーや、近年では自動車燃料などだと思います。
そもそもエタノールというのはアルコールの一種で、エチルアルコールと呼ばれています。
近年日本では石油の代替燃料として、エタノールの燃料用途での使用に注目が集まっています。
世界を見ても、ブラジルではガソリンに対するエタノール混合率25%、アメリカでもエタノール混合率10%のガソリンが広く販売されています。

特に注目されているのがとうもろこしやサトウキビを発酵させてつくる発酵エタノール=バイオエタノールです。

エタノールは石油や天然ガスを合成することで作成することも可能ですが、 バイオエタノールの特徴として、炭水化物を含む原生生物由来の資源であればどんなものでも作成できます。
特に生産効率の面から糖質やデンプン質を多く含む植物資源が選好され、第一世代の原料としてとうもろこしやサトウキビなどが主流になっています。

バイオエタノールのメリット

  • 再生可能な生物(植物)資源から生産されるため、持続可能なエネルギーである。
  • 燃焼しても地表の循環炭素量を増やさない。
  • ガソリンと混合しやすく、ある程度の混合比までであれば既存のガソリン内燃機関を改造せずとも利用することが出来る。
  • 今まで廃棄していたゴミなどからも作り出すことが出来るので、ゴミの削減につながる。

バイオエタノールの問題点

・第一世代のバイオエタノールは食料を原料とすることから、食料との競合が課題
→食料の栽培過程で、エネルギー源として化石燃料が使われ、石油や石炭から合成される肥料や農薬が
使われる可能性があるので生産過程まで含めるとカーボンニュートラルとは言えない。
→原料の生産過程における環境破壊の可能性も捨てきれない。

そんな第一世代バイオエタノールの問題を解決したのが、

セルロース系原料を用いた第二世代バイオエタノールです。

食用油やサトウキビ・でんぷんなどを原料としていた第一世代のバイオエタノールは、 製造に広大な土地が必要で、食物や飼料価格の高騰にも影響を及ぼしていました。

第二世代のバイオエタノールは、収穫の多い草木系作物や、短期間で収穫できる木質系などのセルロース系原料を用いることで第一世代の問題を解決しました。

セルロース系原料にはこんなものがあります。

刈草

水草

樹木

藁(稲・麦)

古紙

上記以外にも野菜や果物の皮など、あらゆる天然植物を材料とすることが出来ます。

バイオエタノールの利用方法

ボイラー燃料として使用
重油等に添加して使用

乗用車のガソリンに混入
日本国内では、3%まで混合可能

燃料電池で発電(開発中)
平常時の電気エネルギーとして、また大規模停電や災害時などにも利用可能

詳しいお問い合わせは、

技術協力:株式会社共生環境技術研究所へお願いします。